- 背骨がつぶれるように折れる?脊椎椎体骨折とは
- 受診の目安となる症状
- 脊椎椎体骨折の原因
- どんな人が脊椎椎体骨折になりやすい?
- 脊椎椎体骨折の検査・診断
- 脊椎椎体骨折の治療法
- 脊椎椎体骨折後に起こりやすい「後遺症」
- 当院の専門医と理学療法士による再発予防サポート
背骨がつぶれるように折れる?脊椎椎体骨折とは
脊椎(背骨)を構成する1つひとつの骨のことを「椎骨」と言います。椎骨は、前方の主要部分である「椎体」と、後方の「椎弓」に分けられます。
脊椎椎体骨折とは、椎体が骨折してしまった状態を指します。
若い方では交通事故など強い外力が加わった際に発症しやすく、中高年の方では骨粗しょう症を背景に、比較的軽い外力でも発症しやすくなります。
症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 腰や背中の痛み(特に寝起き、立ち上がる際)
- 腰や背中が丸くなる
- 身長が低くなる
受診の目安となる症状
以下に当てはまる場合は受診をおすすめします。
- 転倒・尻もちの後、背中や腰に急な痛みがある
- 寝返り・起き上がりで強い痛みがある
- 背中が急に丸くなった
- 身長が短期間で低くなった気がする
- 骨粗しょう症と言われている
- しびれや脱力を伴う
早めに検査を行うことで、骨折の進行防止・後遺症予防が可能になります。
脊椎椎体骨折の原因
脊椎椎体骨折の主要な原因としては、骨粗しょう症・外傷・腫瘍が挙げられます。
骨粗しょう症が進行すると、尻もちをつく、重い物を持ち上げるなどのわずかな外力でも、脊椎椎体骨折を起こすことがあります。
次に外傷を原因とする場合ですが、こちらは交通事故などによる強い外力が背骨にかかることで発症します。若い方を含め、年齢に関係なく起こり得る脊椎椎体骨折です。
また、脊椎に発生した腫瘍や転移性腫瘍がある場合、その部位の骨が脆くなるため、わずかな外力でも脊椎椎体骨折を起こすことがあります。
どんな人が脊椎椎体骨折になりやすい?
以下の方は圧迫骨折が起こりやすいため、予防が特に重要です。
- 骨粗しょう症と診断されている
- 70歳以上の高齢者
- やせ型の女性
- ステロイド(副腎皮質ホルモン)を長期内服している
- 骨粗しょう症治療を中断している
- 転倒リスクが高い(ふらつき、筋力低下など)
これらの方は、日常の軽い外力でも骨折リスクが上昇します。
脊椎椎体骨折の検査・診断

レントゲン検査
骨折の有無を調べます。典型例では、椎体前方部の高さの減少、くさび型化が認められます。
MRI検査
微細な骨折の有無を発見することが可能です。また、神経の圧迫の程度の評価にも役立ちます。
CT検査
骨折・骨癒合の状態を詳細に調べることができます。
骨密度検査
骨粗しょう症が疑われる場合には、骨密度を調べる検査を行います。
※CT検査、MRI検査が必要な場合は、近隣の提携病院・クリニックをご紹介いたします。
脊椎椎体骨折の治療法
保存療法
コルセットを用い、背骨の安定と安静を図ります。骨折の程度によっては、ギプスを使用することもあります。
骨粗しょう症と診断された場合には、骨の形成を促進する薬、骨の吸収を抑える薬などを用いた薬物療法を行います。
手術療法
圧迫骨折が高度で脊髄や神経の圧迫を伴う場合や、保存療法で痛みが改善しない場合には、手術を検討します。椎体形成術(バルーンカイフォプラスティなど)など、いくつかの術式があります。
手術が必要になった場合には、提携病院をご紹介します。
リハビリ
受傷~骨癒合までのリハビリ
痛みを引き起こしやすい動きを控え、患部への負荷が少ない姿勢・動作の訓練を行います。また痛みに十分に配慮しながら、筋力をできるだけ維持するための運動療法を行います。
骨癒合後のリハビリ
骨がくっついてからは、背骨まわりの体幹を中心とした筋力・柔軟性の向上を目指した運動療法を行います。
ご自宅で実践できるメニューも指導します。
脊椎椎体骨折後に起こりやすい「後遺症」
脊椎椎体骨折では、治療後も以下の後遺症が残ることがあります。
- 慢性的な腰痛・背中の痛み
- 背中が丸くなる後弯変形
- 身長の低下
- 動作の制限(長時間立つ・歩くと痛いなど)
これらは骨折の程度や治療開始時期に影響されるため、早期治療とリハビリが後遺症の予防に重要です。
当院の専門医と理学療法士による再発予防サポート
脊椎椎体骨折は、一度起こすと2〜5倍再発しやすいと言われています。そのため、“治療して終わり”ではなく、再発を防ぐための継続的なケアが非常に重要です。当院では、整形外科専門医の診察と、国家資格を持つ理学療法士による個別リハビリを組み合わせ、再発予防までを一貫してサポートしています。
当院で行う再発予防のポイント
専門医による骨粗しょう症治療の最適化
骨密度や骨代謝マーカーを確認したうえで、ビスホスホネート製剤、デノスマブ、テリパラチドなど、状態に最適な治療をご提案します。
理学療法士による体幹トレーニングと姿勢改善
体幹(腹筋・背筋)の弱さは転倒・再骨折の大きな要因です。
理学療法士が、筋力・柔軟性・姿勢のバランスを評価し、「自宅でも続けられる再発予防メニュー」をご指導します。
転倒リスクの評価と生活動作の改善指導
歩行のクセ、靴の選び方、段差・浴室など自宅環境の注意点など、転倒しにくい生活動作を丁寧にアドバイスします。
継続しやすいカウンセリングとフォローアップ
骨折後の不安を軽減し、治療継続率を高めるため、定期的なフォローで状態を確認します。
"骨折しにくい身体づくり"までサポートします
圧迫骨折は適切な治療と予防によって、再発リスクを大幅に下げることができます。
当院では、医師と理学療法士が連携し、「痛みの改善」から「再発予防」まで伴走する体制を整えています。
背中・腰の痛み、姿勢の変化、骨粗しょう症が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。