TOPへ

母指CM関節症

母指CM関節症ってどんな病気?

母指CM関節症ってどんな病気?母指CM関節症とは、親指(母指)の付け根の関節に痛みが出る病気です。痛みは、手で物を握る・掴む・摘まむなどの動作の際に、強く現れます。
母指CM関節は手の中でも可動域が広く、日常生活で酷使されやすい関節です。近年では、スマートフォン操作やパソコン作業などによる負担増加も指摘されています。
ドアノブを回す時、物を扱う時などに親指の付け根に痛みを感じる場合には、一度当院にご相談ください。

母指CM関節症の症状

親指の付け根の痛みが、主となる症状です。進行すると、親指の付け根の腫れ・親指の可動域の減少・親指の変形なども生じます。これにより、以下のような不便が生じます。

  • 手で物を握る・掴む・摘まむことが苦痛
  • 服のボタンを留めるのが難しい
  • 瓶の蓋を開けるのが難しい
  • 朝の起床時に痛みを強く感じる
  • 握力が低下し、重い物を持つのが辛い

母指CM関節症のステージ分類

母指CM関節症は、以下のようなステージ分類ができます(Eaton分類)。

ステージ1

通常、レントゲン検査では異常は認められないが、靭帯が緩み、亜脱臼が生じていることがある。

ステージ2

軟骨が擦り減り、関節の隙間が狭くなっている。

ステージ3

軟骨の擦り減りが進み、関節の隙間が著しく狭くなっている。軟骨が消失したり、骨棘が形成されていることも。

ステージ4

関節の隙間がほとんど、あるいはまったくない。骨棘、関節の変形が認められることも。

母指CM関節症の原因は手の酷使?

母指CM関節症の原因は手の酷使?母指CM関節症は、手の酷使や加齢によって、親指の付け根の関節で軟骨が擦り減ることで発症します。
女性の場合、更年期などに起こる女性ホルモンのバランスの変化も、母指CM関節症の発症リスクを高めると言われています。このことも影響し、母指CM関節症は、特に中高年の女性に多く見られます。

リスク因子

  • 長期間の家事(料理、掃除、洗濯など)
  • スマホの片手操作
  • ハサミ・包丁・ペンなど手先の細かい作業
  • 関節のゆるさ(靭帯の緩み)

母指CM関節症の検査・診断

母指CM関節症の検査・診断親指の付け根の痛み・腫れ・圧痛などの症状を確認した上で、レントゲン検査やエコー検査(超音波検査)を行い、炎症の有無や腱・靭帯の状態を確認します。
ドケルバン腱鞘炎や関節リウマチ疾患との鑑別も重要です。関節リウマチが疑われる場合には、血液検査も実施します。

母指CM関節症の治療法

ステージ1の場合には、保存療法の適応となります。
ステージ2以上の場合、手術を検討する場合があります。

保存療法

注射療法

痛みが強い場合には、関節内にステロイド注射を行うことがあります。炎症や痛みを一時的に和らげる効果があります。
※症状や病期に応じて医師が判断します。

装具療法

装具を使用し、患部の固定と安静を図ります。お仕事・家事などでどうしても日中の装具の使用が難しい場合は、夜間のみ使用します。

薬物療法

痛み・炎症の軽減を目的として、消炎鎮痛剤や湿布を使用します。

物理療法

手の負担を減らすために、リハビリ(物理療法)を行う場合があります。温熱療法やストレッチなどで関節周囲の筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減します。

物体外衝撃波(集束型)

体外衝撃波(集束型)は、母指CM関節症による痛みの原因となっている関節周囲や靭帯付着部に、衝撃波を一点に集中的に照射する治療法です。
集束型の衝撃波を用いることで、母指付け根の深部組織にピンポイントで作用し、血流改善や炎症の鎮静、慢性的な痛みの軽減が期待できます。
装具療法や薬物療法、注射を行っても痛みが続く場合に、保存的治療の一つとして検討されます。皮膚を切らない低侵襲な治療のため、日常生活への影響が少ないのも特徴です。

詳しくはこちら

手術療法

保存療法では痛みが改善しない、高度な変形がある場合には、手術を検討します。
一般的には、

  • 靭帯形成術(LRTI)
  • 関節固定術
  • 人工関節置換術

などが行われます。
手術が必要になった場合には、すぐに提携する医療機関へとご紹介します。

母指CM関節症はどれぐらいで治る?

保存療法の場合、治療期間の目安は多くの場合数週間、長ければ数ヶ月ほどとなります。
手術を行った場合には、3~6週間の保定期間を経て、3ヶ月程度のリハビリを行うのが基本です。

日常生活への復帰期間

日常生活動作(家事・仕事)への復帰は、保存療法であれば数週間を目安に改善が見られます。
手術後は、軽作業は6〜8週間後を目安とし、完全な機能回復には数ヶ月が必要です。

母指CM関節症は食事で予防できる?

母指CM関節症は、手の酷使や加齢による軟骨のすり減りが主な原因のため、特定の食品だけで確実に予防することはできません。しかし、関節の炎症を抑えたり、軟骨の健康を保つ栄養素を意識することで、症状の悪化予防に役立つ可能性があります。

炎症を抑える食品(オメガ3脂肪酸)

サーモン・マグロ・イワシなどに含まれるオメガ3脂肪酸には、関節の炎症を和らげる働きがあると言われています。日常的に取り入れることで、関節トラブル全般の予防に役立ちます。

骨や軟骨の健康を支える栄養素

  • ビタミンD(鮭、卵、きのこ類):骨の健康維持に欠かせない
  • 抗酸化成分(緑黄色野菜、果物):細胞の老化を抑え、関節の変性予防に良いとされる

こうした栄養素をバランスよく摂ることで、関節の健康維持にプラスになります。

体重管理も関節予防の一つ

体重が増えると、手指の関節にも負担がかかりやすくなります。適正体重を保つことは、母指CM関節症だけでなく、全身の関節トラブルの予防につながります。