- 突然腰が痛む「急性腰痛症(ぎっくり腰)」とは
- 急性腰痛症(ぎっくり腰)の症状
- 急性腰痛症(ぎっくり腰)の原因
- 急性腰痛症(ぎっくり腰)の診断・検査
- 急性腰痛症(ぎっくり腰)の治療法
- ぎっくり背中とは
- こんな症状はぎっくり背中かもしれません
- ぎっくり背中の原因
- ぎっくり背中になりやすい人
- ぎっくり背中の検査と診断
- ぎっくり背中の治療法
- ぎっくり腰・ぎっくり背中は温める?冷やす?
- ぎっくり背中が治らないときに疑う病気
- ぎっくり腰・ぎっくり背中でやってはいけないこと
- 早めに受診した方がよい症状
突然腰が痛む「急性腰痛症(ぎっくり腰)」とは
急性腰痛症とは、いわゆる「ぎっくり腰」のことです。日常的な何気ない動作をきっかけに、急に腰に強い痛みが生じます。程度によっては、まともに歩くことができません。
多くは数日~数週間で自然に治りますが、1カ月以上続くケースも見られます。痛みに加えて脚のしびれなどを伴う場合には、他の疾患も疑われます。
急性腰痛症(ぎっくり腰)の症状
突然、腰に強い痛みが生じます。歩くことができないほど強く痛むこともあります。基本的には、この「突然の強い腰痛」が症状として見られます。
以下のような症状を伴う場合には、他の疾患も疑われます。
- 下肢のしびれ
- 排尿障害
- 腰に加え、胸など他の部位にも痛みがある
急性腰痛症(ぎっくり腰)の原因
急性腰痛症は、以下のような動作によって、腰まわりの筋肉・靭帯・関節に負荷がかかることで、発症します。
- 物を持ち上げる
- 身体をひねる
- 座っている状態から立ち上がる
- 床に腰を下ろす
- ベッドや床に寝た状態から立ち上がる
- 咳やくしゃみの際に身体を曲げる
急性腰痛症(ぎっくり腰)の診断・検査
症状、発症時の状況などをお伺いした上で、レントゲン検査やMRI検査を行い、診断します。
他の疾患が疑われる場合には、血液検査や尿検査を行うこともあります。
急性腰痛症(ぎっくり腰)の治療法
薬物療法として、消炎鎮痛薬の内服や湿布を使用します。早期治癒のためには、安静にしすぎないことが大切です。なお、ぎっくり腰は再発しやすいため、治癒後はストレッチ、無理のない範囲での筋力トレーニングを行い、再発予防に努めます。
ぎっくり背中とは
ぎっくり背中では、突然、背中(胸の真裏あたり)に強い痛みなどの症状が生じます。
背中の筋肉・筋膜が、軽い肉離れを起こした状態であり、正式には「筋・筋膜性疼痛症候群」と言います。ぎっくり腰とは異なり、稀に腕や手に症状が併発することもあります。
こんな症状はぎっくり背中かもしれません
突然、背中に強い痛みが出た
突然の背中の痛みが、主となる症状です。その痛み方は、「寝違えたような」としばしば表現されます。
身体をひねった時に痛みが出た
多くの場合、身体をひねるなどの動作の際に、痛みが出ます。
腕・手の痛みやしびれ
症例によっては、稀に腕や手に痛みやしびれなどの症状が現れることもあります。
くしゃみ・息を吸う時に痛みが強くなる
ぎっくり背中を発症後は、くしゃみや息を吸う時に、背中の痛みが強くなります。
ぎっくり背中の原因
肉離れ
もっとも多い原因としては、僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋などの背中の筋肉の肉離れが挙げられます。
筋膜の癒着
デスクワークや運転など、長時間の同じ姿勢による筋膜の癒着が原因になることもあります。
関節・神経の障害
関節が固くなっていたり、神経が圧迫されることが痛みの原因になることもあります。
ぎっくり背中になりやすい人
- デスクワーク、車の運転などで長時間、同じ姿勢をとることが多い人
- 猫背、巻き肩の人
- 運動不足の人
- 筋力が低下している人
- 身体が冷えている人
ぎっくり背中の検査と診断
まずは、痛みが出た状況や姿勢、動かしたときの痛みの有無などを詳しく伺い、背中の筋肉の緊張や圧痛(押した際の痛み)、可動域を確認します。
痛みの原因が他の病気によるものでないかを判断するため、レントゲン検査や超音波検査(エコー)などを行う場合があります。
ぎっくり背中の治療法
発症直後~数日は、サポーターやコルセットを用いて安静・固定する場合があります。また痛みが強い場合には、消炎鎮痛薬の内服や湿布などを使用します。
痛みが落ち着いてからは、ストレッチなどの運動療法・姿勢指導などを行い、治癒の促進と再発防止に努めます。
なお、サポーターやコルセットは基本的に急性期のみ使用します。ずっとサポーターやコルセットを着けていると、筋力・柔軟性の低下を招く恐れがあるためです。
ぎっくり腰・ぎっくり背中は温める?冷やす?
発症直後(48〜72時間)…冷やすのが基本
炎症が強い時期は、冷やすことで痛みと腫れが軽減します。
- 保冷剤(タオルで包む)
- 10〜20分を数回
数日後、痛みが落ち着いてきたら…温めてOK
血流が良くなることで回復が促されます。
- 入浴
- ホットパック
「冷やす → 温める」の順が基本です。
ぎっくり背中が治らないときに疑う病気
背中の痛みが長引く場合、以下の病気が隠れている可能性があります。
- 肋間神経痛(体をひねると痛む)
- 椎間板ヘルニア(胸椎)
- 圧迫骨折(骨粗しょう症の方は特に注意)
- 帯状疱疹の前駆痛(皮膚症状が出る前に痛むことが多い)
- 肺・心臓・大動脈の病気(胸痛・息苦しさを伴う場合)栓症(エコノミークラス症候群)と似た症状が出ることがあるため注意が必要です。
痛みが強い、しびれがある、3日以上改善しない場合には早めの受診をおすすめします。
ぎっくり腰・ぎっくり背中でやってはいけないこと
ぎっくり腰・ぎっくり背中は、誤った対処で悪化しやすい急性の痛みです。
以下の行動は、発症直後〜数日の間は避けましょう。
無理に動く・重い物を持つ
痛むのに我慢して動くと、炎症が悪化し治りが遅くなります。
特に「前かがみ」「ひねり動作」「急に立ち上がる」は悪化の原因です。
長時間の安静・横になりすぎ
安静にしすぎると筋肉が固まり、回復が遅くなります。
短時間の歩行など、可能な範囲で少し体を動かすことが大切です。
急性期のストレッチや強いマッサージ
「伸ばしたら良くなる」と思いがちですが逆効果です。
炎症が強い間は無理に伸ばしたり押したりしないようにします。
急に温める
発症直後は炎症が強く、温めると痛みが増えることがあります。
お風呂・カイロ・サウナなどは数日間控えめに。
コルセットをずっと着けっぱなし
急性期は有効ですが、長期間の使用は筋力低下につながります。
痛みが軽くなってきたら少しずつ外します。
早めに受診した方がよい症状
ぎっくり腰・ぎっくり背中は多くが自然に良くなりますが、
痛み方によっては他の病気が隠れている場合もあります。
- 痛みが強くて動けない
- しびれがある
- 3日以上改善しない
- 呼吸や咳で痛みが強くなる
このような症状があれば、無理をせず当院へご相談ください。
症状の原因をしっかり調べ、適切な治療と再発予防までサポートいたします。