手足の関節が腫れて痛む「関節リウマチ」
関節リウマチの症状
関節リウマチでは、以下のような症状が見られます。
痛みや腫れの症状は、まず手足の小さな関節で発症し、その後大きな関節でも続きます。
なお初期症状としてよく見られるのが、朝方の手指のこわばりです。
- 手指、足指、手首の関節の痛み・腫れ・こわばり
- 肘、膝の関節の痛み・腫れ・こわばり
- 関節の変形、脱臼、拘縮
- 発熱、倦怠感、体重減少、食欲不振
関節リウマチの原因
関節リウマチの根本的な原因については、未だはっきりしたことが分かっていません。
一方で、免疫の異常によって、誤って関節を攻撃してしまうために発症するということは明らかになっています。
またその他、ウイルスや細菌の感染、喫煙、歯周病などは、関節リウマチの発症リスクを高めます。
関節リウマチの検査・診断

血液検査
血沈・CRP・抗CCP抗体・リウマトイド因子・マトリックスメタロプロテアーゼ3など、リウマチやその炎症にかかわる項目について測定します。
レントゲン検査・CT検査・MRI検査
骨・関節の状態などを調べるレントゲン検査を実施します。その他、より詳細な情報を得るため、CT検査、MRI検査が必要な場合は、近隣の提携病院・クリニックをご紹介いたします。
関節エコー検査
超音波によって、関節リウマチの進行の程度を評価します。関節リウマチの早期発見、他の疾患との鑑別においても有用な検査となります。
尿検査
関節リウマチが長引いた場合に認められるタンパク尿の有無を調べます。合併症の有無の確認にも役立ちます。
完治する?関節リウマチの治療法
比較的軽度の関節リウマチについては、近年では寛解率の向上が認められます。ただ、依然として完治が難しい病気であることには変わりなく、まずは症状がコントロールできる「寛解」を目指します。
薬物治療
メトトレキサートなどの抗リウマチ薬、生物学的製剤、JAK阻害薬、TNF阻害薬、非TNF阻害薬などを、関節リウマチの状態、経過に合わせて選択的に使用します。
痛みを軽減するための非ステロイド性抗炎症薬なども必要に応じて使用します。
リハビリテーション
当院では、症状や生活の状況に合わせて以下のようなリハビリテーションを行っています。
理学療法(運動療法・物理療法)
温熱療法・寒冷療法・光線療法などの物理療法、筋力や可動域を維持するための運動療法を行います。
作業療法
日常生活におけるさまざまな場面での動作の維持・回復を目指し、自助具などを用いた作業療法を行います。
装具療法
関節を保護したり、関節機能の低下を防いだり、痛みを軽減したりすることを目的として、装具を使用します。
手術療法
滑膜切除術
炎症のある滑膜を切除し、痛みの軽減を図ります。主に、軽度~中等度の関節炎や関節の破壊が認められるケースに対して実施します。
人工関節置換術
膝・股関節・肩・肘・指・手・足などの関節を、人工関節に置き換える手術です。関節炎や関節の変形・破壊によって、関節の骨・軟骨の擦り減りが進み、痛み・可動域の制限が生じているケースに実施します。
関節固定術
関節を固定することで、痛みの軽減・支持性の回復を目指す手術です。デメリットとしては関節固定による可動性の低下が挙げられ、近年では実施されるケースが減少していますが、手指の関節などでは選択される場合もあります。
関節形成術
関節構造をできるだけ残しながら、関節の一部を削ったり、形を整えることで、機能・整容の回復を目指す手術です。主に、膝・足指・手首・肘・手指の関節で実施されます。
関節リウマチを重症化させないために
関節リウマチかもしれないという時、関節リウマチと診断された時には、以下のようなことは避けましょう。
激しい運動
特に急性期に激しい運動を行うと、炎症が悪化します。診断後の運動についても、医師の指導の下行うようにしてください。
身体・関節を冷やす
衣類・室温などを調節し、身体を冷やさないようにしてください。またアイシングなども、自己判断では行わないようにしましょう。
和式トイレの使用
特に下肢の関節に症状が現れている場合、深くしゃがみ込む和式トイレの使用は、症状を悪化させるおそれがあります。
不良姿勢・合わない枕を使う
首への負担が大きくなるため、普段から猫背にならないよう注意し、枕もご自身に合ったものを使用しましょう。姿勢については、特にデスクワーク中・スマホ使用時に悪くなりがちです。
太る
食べ過ぎ、極端な運動不足などによって太ってしまうと、下肢を中心とした関節への負担が大きくなります。医師とよく相談した上で、無理のないダイエットに取り組みましょう。
重い物を持つ
重い物を持つという動作は、体幹・四肢のさまざまな関節に負担をかけます。人の手を借りられない場合は、リュック・台車を使うなどの工夫が必要です。
正座をする・あぐらをかく
膝、足首、股関節などの関節への負担が大きくなります。座る時は、椅子を使用しましょう。
ストレスを溜める
ストレスは、免疫システムの異常をさらに悪化させる可能性があります。溜め込まない・こまめに解消することが大切です。
タバコを吸う
喫煙は関節リウマチのリスク因子の1つです。またよく知られるように、生活習慣病やがんなど、さまざまな病気の原因となります。できる限り、禁煙してください。
砂糖を多く含む食品・加工食品の摂り過ぎ
体内の炎症を悪化させるおそれのある砂糖、カロリーが高く肥満の原因になる加工食品は、摂り過ぎないようにしてください。